「コ〜ブラ〜・・・フフフフフ〜ン(<英語歌詞)♪」



(久々登場の総統ちゃん、陸軍補給廠にて)


わが軍の女性兵士の制服は、急に制定する必要もあったために軍隊キャバレーの制服やら、キャンペーンガール用
やらの流用となり、なんかコスプレみたくなってしまっていたなり。いちおう熱帯用の服は新たにデザインさなれど、
今度は生産が間に合わずサイズ違いを押し付けられる者も出る始末。独立503大隊のベルタ准尉など、作業用ツナギの
前が閉まらないうえ袖も裾も寸足らずなので、ノースリーブ+カットジーンズ風に切り詰めて前はジッパー開けっ放しで
へそ出し状態、ますますセクシーさんになってしまっていたなりな。おシリも半分以上ハミ出てたし・・・なんかもういっそ、
我ら獣人らしく肉体を強調して半裸で戦闘でもいいよ〜な。アメコミのおねえちゃんたちなんて、それが基本スタイルだし
(笑)。おっきいおパイ+おシリパワーをもって敵を圧倒すべし!・・・ああ、そんなおねえちゃんばっかしがウヨウヨしてる
漫画・アニメがあったなりなあ。なにしろ、タコ型宇宙人までそんなんだったし(笑)!でもそんな彼女たちもヤツの魅力の
前にはメロメロ(死語)なり!てなわけで週刊少年ジャンプ他で連載の「コブラ」のTVアニメ版・「スペースコブラ」!(注 1)

時は未来・・・西暦でいうと何年だかわからぬなれど、自在に宇宙に行けてエイリアンもその辺をウロウロしている、
典型的スペースペラの世界。保険会社勤務のしがないサラリーマン・ジョンソンは退屈していた なれど、旅行に行く
予算も無いゆえ、自宅のメイドロボットの勧めで望んだ夢を体験出来るトリップムービーを見に行くなり。宇宙海賊
「コブラ」の波乱万丈の夢に大満足のジョンソンなれど、そんな夢はプログラムされてないとのこと。帰りに寄った
カジノで出合った、夢に出てきた海賊ギルドの幹部・バイケンそっくりな支配人・・・バカ勝ちしたことで殺されそうに
なったジョンソンの左腕から銃が現れ彼の危機を救うなり。あわてて帰宅した彼は、5年前以前の記憶が無い事に
気が付き・・・そこに現れる支配人=本物のバイケンとギルドの戦闘員!全てを思い出したジョンソン=コブラ
戦いの日々に疲れた彼は、顔を変え記憶を消して別人になっていたなり!左腕に仕込まれた精神力を弾丸にする
「サイコガン」を出したことで正体を知られた彼を抹殺に来たバイケンは、メイドロボットの中に潜んでいたコブラの相棒
アーマロイド・レディの 活躍もあって撃退される。再び冒険と戦いの日々へと戻ることを決めたコブラは、逆襲して
きたバイケンをサイコガンの一撃で葬る!・・・そして目指すは・・・大宇宙!

・・・とまあ、アニメの第一話としては作画も演出も話のテンポもいい、これからの展開を期待させるよく出来た回なれど
「追憶売ります」(映画トータルリコールの原作)のパクリ
なのは原作がそうなんだから仕方ねえ(笑)。いやまあ、「まんまじゃ ねえか」って部分は昔のジャンプ連載の漫画
にはよくあったなれど。でも、これ以降にもパクリとゆ〜か、翻案といってあげるべきか?な回はあるなれど(注2)。

アメコミ的なタイトな服にマッチョな体型。、でも顔はJ・P・ベルモントみたいな丸っこい鼻の愛嬌のある三枚目、コブラ。
成型前はロン毛に整った顔の二枚目クールガイだったなれど、顔に合わせたのかひょうきんな減らず口をたたく、面白
ヒーローになってしまったなり。このTVシリーズの前に上映された劇場版「コブラ」では、なぜか声優が松崎しげる(注3)
で賛否両論。(ちなみにこの劇場版、作画は悪くないけど声と音楽がズッコケなので、音声やりなおしてDVD化してほしい
なりな)TV版では三枚目も二枚目も自在にこなす大ベテラン・野沢那智が 主演。PCエンジンCD-ROM2版のゲームでは
故・山田康夫が主演!・・・野沢はJ・P・ベルモントの吹き替えをよ くやったし、山田は(野沢と役が被ることもあり・・・注4)
原作者のイメージするコブラの声。アニメの杉野昭夫作画監督によるコブラのオーバーアクション・・・特に敵に追われて
逃げる動作などはコミカルで、ピンチの時に減らず口を叩く不適さとあわせ、飄々としたキャラクターが野沢・山田の声に
ピッタシだったなりな。これに加え監督・出崎統(絵コンテ担当の時は『さきまくら』名義)による、ダイナミックなカット割り
そしておなじみの決めシーンでの「止め絵」「三回パン」!(注5)動きの点ではアニメの勝利なりな。

原作は当時の少年漫画としては異例のアメコミ風味の絵柄(注6)、ジャンプの連載漫画なれどしょっちゅう後ろのページに
あったので、小学生からの人気はなさそう。でも単行本の売れ行きは悪くなかったので、いったん終了してもまたしばらく
して連載再開されたりしてたなりな。(その後別の連載の後、CGの使用開始にあわせ、スーパージャンプに移行)
連載開始当時はちょうどスターウォーズの影響でB級SF作品やスペースオペラが日本でも認知されていたので、美女と
SFガジェット、そして不敵な熱いヒーロー・コブラは(ファン層が偏ってるなれど)けっこうな人気作品に。でもアニメ化に
際しては、おシリ露出率の高さ・・・当時、ようやくハイレグ水着が広まりつつあったころであり、Tバックなんて日本で
着る人はいなかった・・・ゆえ、原作で肌が出てるところも全身タイツになったりしたなりな。(注7)それでも当時としては
「家族と一緒に観るの がつらいアニメ」
だったりしたそうな、おパイ+おシリ乱舞によって(笑)!(注8)

実のところ、「ジャンプ」という大メジャー誌でこの手の作品をやっていること自体はすごいなれど、純粋にスペオペと考えると
普通〜の作品なり・・・展開やオチもけっこう安易だし。だがしかし、この作品はひとえにコブラ、レディ、クリスタルボーイ・・・
といったキャラクターの魅力により名作となっているなり!(これは『ルパン三世』にもいえるなり)やはり、作品は入れ物たる
世界観や、道具であるSFガジェット(注9)ではなく生きたキャラクターによってス トーリーが転がっていくものなりなあ。

総統ちゃん命令第130087号!
オ タク絵と正反対のベクトルの「コブラ」。「少年」ではなくタフな「男」の主人公キャラが主役って、最近あまり見ないなりなあ。
現在のジャンプでマッチョな大人主人公キャラって・・・ボボボーボ・ボーボボだけ (笑)!(注10)いかんなり!ジャンプ
黄金時代はマッチョでゴゴゴであるなり!栄光を取り戻すにはマッチョ パワーが必要なり!今こそ「コブラ」のような
「カッコイイ大人の男」主人公作品の連載をやるべし!べしったらべし!!べし!


(注1)・・・原作は正式には「スペースアドベンチャー・コブラ」。
近年のTVシリーズのDVDボックス版はこのタイトルに。

(注2)・・・第26話「戦火の彼方に」が、「コンバット!」の1エピソードからの翻案だったり。

(注3)・・・その後、最初にTVで放映されたときの「スターウオーズ」のハンソ ロ役をやって・・・笑

(注4)・・・「ルパンIII世」は山田康夫なれど、パイロット版では野沢と(J・P・ベルモント声優でもある)広川太一郎。

(注5)・・・第一話では、「三回パン」(同じカットの繰り返し)がアレンジされ、ホバーカーで相対してすれ違いザマに撃ち合う
コブラとバイケンのカットが、それぞれ違ったアングルで描かれていたなり。しかし番組後半、劇場用「ゴルゴ13」の制作の
ために出崎・杉野コンビが離れてしまったので、こういったカットはあまりなくなってしまったなり。あと、2005年の映画「Air」
は原作イメージと激しく異なり、やたら多い光のハーモニー処理や作品に合わない三回パンまでやってるので大 不評
それどころか「あしたのジョー2」以来の「透過光ゲロ」(『モテモテ王国』でパロディーあり)までやってたそうなり(爆笑)!

(注6)・・・原作者・寺沢武一手塚プロ出身なれど、絵柄が全く違うなり ね。

(注7)・・・でも、前述の26話のキャラ・シェラ 少尉の股間なんてそのまんま・・・すげえカッコなりな(笑)。

(注8)・・・大滝よしえもんの父などは困ったように「ヒド゙い」を連発。さすが昭和ヒトケタ、純情なり。

(注9)・・・そういや、コブラの宇宙船タートル号は原作・劇場版・TV版と全てデザインが異なるなり。TV版は
カメ(ター トル)からヘビ(コブラ)に変形する面白ギミック付き!当時流行ったルービック・キューブの変形
というべきスネーク・キューブみたいだったなりなあ。でもバンダイからのプラモ化は木型試作のみで中止。

(注10)・・・あとは「スティール・ボール・ラン」のジャイロくらいなれど、不定期連載状態ゆえ・・・。


今回のタイトルは・・・TVシリーズの主題歌は大変いい曲なれど、なぜか英語部分の字幕が出ないのでアニソンなのに
歌えねえ、という問題があったなり(苦笑)。この後、「バイファム」とか「ガリアン」も英語のせいで歌えなかったなりな。


・・・フフフフフ〜ン♪(泣)


「スペースコブラ」





「コブラコブラコ〜ブラ〜!でおじゃる」


(総統ちゃん、陸軍大演習場で大音声)


ワ〜タイガ〜!(絶叫)
・・・う〜ん、なんかイマイチなりねえ。単に「ワ〜」じゃ騒いでるだけみたいだし・・・え?何やってるのかって?いや
総統ちゃん、我が軍の兵士が突撃するときのときの声を考えてるところなり。ロシア兵のウラ〜!とか、ドイツや
ポーランドのフラ〜!とか。アラブの女だと舌を振るわせてるルロロロロ〜って感じのザカーリードってのをやるし。
でも、インパクト一番なのはやはりあの特殊部隊と悪の秘密結社の掛け声合戦なりな!
「GO! G.I.ジョー!イェ〜!」 「コ〜ブラ〜!」
そう、今回はアニメ「地上最強のエキスパートチーム G.I.☆ジョー」な り!

世界征服を目指す悪の組織「コブラ」!イデオロギーのためなどではなく金と権力と悪事そのものを楽しむため戦う者が
ほとんどのヤツら。これに対抗するのが、世界中から集まった戦闘のエキスパート集団・「G.I.ジョー」(注1)なり
ストーリー?そんなもんはねえに等しいなり!いや、脚本家はあるつもりやもしれぬなれど、小学生レベルのバカ作戦で
世界征服とか言ってるアホ組織と、同レベルの脳筋正義の味方が最新兵器でドツキあう!でも死者はゼロ(注 2)
あと銃も砲も透過光処理の光線みたいなの発射してるし!

個人的に好きなのが、コブラの「クリムゾンの双子」ことトマックス&ザモットの作戦。この双子、日常では大会社の社長で
今回の作戦はレストランチェーン「レッドロケット」の全国展開・・・?なぜこれが世界征服かとゆ〜と、店の屋根にある
大型の赤いロケットの看板が本物のミサイルだから!
堂々と多数のミサイル基地を街中に作り上げる大作戦なり!おお、バカぞろいのコブラにしてはなかなかの策士ぶりなり。
でもそれがバレて、なんだかんだあってG.I.ジョーのキャラとミサイルにしがみついて飛んでいく二人!
「気分爽快、最高だあ〜、HAHAHAHA」
なんていってるありさま!そして川に墜落して助かり、やはり爽やかに笑いながら泳ぎ去っていったなり・・・前言撤回
やっぱしバカしかいねえなり!

このアニメ、もともと12センチサイズのアクションフィギュアを売るために作られたもの。「G.I.ジョー」といえばアメリカの
ハズブロ社の30センチサイズのアクションフィギュア(注3)のことなれど、新たにスーパー ヒーローチーム風に
アレンジされての製品化なり。アメリカでは最初に作られたアニメのミニシリーズ(全5回)が好評で長期シリーズに。
日本では同じタカラ+ハズブロ+東映動画による「トランスフォーマー」がヒットした後にTV放映されたなれど、まだ
SPAWNから始まるアクションフィギュアブームなど影も形もない時代、さほど出来がいいわけでもないのでまるっきり
ヒットせず、たった33話の放映で打ち切られたなり。アメリカでは20年たった現在でもアメコミ版や玩具が出ているのに
ねえ(注4)。一畳サイズの巨大空母のオモチャとか、正気とは思えない商品もあったなれど、 なぜだか混じってる
銃器と装甲車で武装したゲーム「ストリー トファイターII」のキャラは何?・・・アニメには出てないはずなれど。

この作品の真の価値・・・それは「ツッコむために見る」!やる気があっても実力が伴わなくて外しているんだか、
やる気と才能が同時に欠けてるんだか知らねど、脱力かつ脳筋な展開をバカ笑いしながら見るのが正解!
なにしろ、放射能を浴びたスネークアイ(G.I.ジョー側の無口な忍者キャラ)を救った謎の老人は、
一枚の葉っぱに放射能を吸い取らせて彼を救ったなり!
この後の「ミュータント・タートルズ」では日本版では後半から翻訳をわざとおバカにし、「ビーストウォーズ」では
完全にバカ翻訳にしてギャグ化してるなり。この当時ではまだそこまで行ってない・・・なれど、現場でのアフレコは
けっこうアドリブが暴走?しており、コ ブラコマンダー(声・TV版『デビルマン』田中亮一
)の
「コブラコブラ、コ〜ブラ〜でおじゃる!」
などと公家言葉になったり、メ ジャーブラッドの気色悪い「コ〜ブラ〜」の声といい、声優陣もまじめにやってらんない
のか遊んでて楽しいなり(笑)。ああ、あと今回資料として読んだケイブンシャの「G.I.ジョー大百科」収録の漫画
もいい味出してたなりなあ。科学者を誘拐して何かたくらんでる、ジャングルの基地に潜むコブラの皆さん・・・
そしてそれをなぜだかかぎつけたアメリカ軍の将軍が呼んだグラントは、いつの間にか結成していたチームで

なぜか発見していたコブラの基地を
いき なり襲撃!

<何者かも知らんのに攻撃するんじゃね え(笑)



何がなんだかわからず基地を破壊され逃亡するコブラの皆さん


捕らえられていた科学者から敵の正体を聞いたチームリーダー
のグラント・・・
だからワケわかんないのに攻撃すな(笑)

いやあ、このコミックスもある意味なかなかアニメ版の雰囲気を
よく再現してるなりな(笑)。


総統ちゃん命令第130123号!

まじめに見ようとしても脱力過ぎのダメ作品でも、一歩突き抜けるとギャグとして楽しめ る・・・キッチュさを味わうB/C級映画同様
のこの鑑賞の仕方を一部の日本アニメファンに定着させた
迷作。劇場作品では気合入った一流作品を作っても、同じ
作品のOVAやTV版ではメタメタになりがちなアメリカアニメ
なれど、「これはこれ」で味わい深いのでこのまんま行って
いただきたいものなり!ムリしないでそのまんまの君たちでいる
べし!(笑)べしったらべし!!べし!



(注1)・・・本来G.I.ジョーとはアメリカ兵の通称。ガバメント・イシュー(官給品)+ジョー(一般的なアメリカ男性の名前)。
なお、チームリーダの「グラント」は日本でのみの名前、アメリカとコナミのゲーム版では「デューク」。

(注2)・・・アメリカのTVコードのせいで、子供向け作品では敵といえど殺せないらしく必ず脱出シーンあり。

(注3)・・・タカラが国内販売、さらに後に「ニューG.I.ジョー」として国産化され、「変身サイボーグ」「コンバットジョー」に進化。

(注3)・・・精神的に連動してるらしく、二人一組でまるで一人で話すように、他人と会話を する変態さんなり。

(注4)・・・トランスフォーマーと共闘するアメコミまであるなり!




G.I.ジョーのフィギュアについて大変詳しいサイト

コミックス版とキャラについて詳しいサイト



「地上最強のエキスパートチーム G.I.☆ジョー」





「いいや。でもね、皆が英雄だったよ」


(総統ちゃん、陸軍大演習場で大音声をまだやってる)

カ〜ラヒ〜!
いや、別に何かが辛いとゆ〜わけではないなり。パラシュートで飛び降りるときの掛け声が「ジェロニモ〜!」なれど、これは
アメリカ空挺師団の一つの兵士たち独特の掛け声。訓練キャンプのマラソンでの心臓やぶりの丘の名前で、そこを体験した
隊員たちの合言葉!同じ苦労をしてきた仲間だからこそ!てなわけで今回は「バンド・オブ・ブラザーズ」

第二次大戦中・・・危険な任務ゆえ、全員志願兵のみで編成されるアメリカ第101空挺師団 (注1)の第506連隊E(イージー)中隊!
猛訓練や異常な厳しさの中隊長との確執を乗り越え、ヨーロッパでの反抗作戦である「オーバーロード」に先行して、ドイツ軍
占領下のフランスへの夜間降下を強行する!しかし、激しい対空砲火で損害を出してちりぢりになってしまい、新たな中隊長も
行方不明。代わって指揮をとる主人公・ウィンターズはなんとか部下たちと大隊 に合流、上陸部隊にとって脅威である砲兵陣地を
激戦の末攻略。ドイツ機甲師団の反撃や精鋭ドイツ降下猟兵との闘いに勝利し、フランスでの戦いを終えるなり。なれど、
続くオランダでのマーケット・ガーデン作戦では作戦全体が失敗、撤退を余儀なくされるなり。そしてドイツ軍最後の大反撃・
バルジの戦いでバストーニュ包囲戦での苦闘を乗り越え、ドイツ本土に侵攻し、ついにはヒトラーの別荘・イーグルネストをも
占領、終戦を迎えるなり・・・といった史実どおりの展開の中で、当時の兵士たちの生の声をもとにしたドキュメント小説をベースに、
そこで生きそこで死に、そこで傷ついて何かを成していった彼らの姿を淡々と描く「戦術級」戦争ドラマの秀作なり!


(ネタバレ含む)
あの大作戦争映画「プライベート・ライアン」のS・スピルバーグ+トム・ハンクス制作・総指揮のTVミニシリーズ。映画で見せた情け
容赦ない戦闘シーンはTVにおいても健在で、しかも今回は実話ベース・・・物語冒頭でインタヴューに答えている老人たちは
劇中に登場するキャラクターたちの本物さん!

(最終回の最後で判明)それだけに細かい部分でのリアリティが素晴らしいなりな。まあ、アメリカ作品なので実際よりドイツ軍が
弱いのはご愛嬌なれど(笑)。アメリカ側が大昔のハリウッド映画みたいに映画のように優等生だったり、B級アクション映画みたく
ハッタリかました馬鹿カッコイイアクションを見せたりするわけでもなく、普通にリアルで地味な戦争シーンがほとんどなりね。でも
特筆すべきは登場するAFV!特にドイツ戦車は走行できる実物が希少であり、撮影で破壊するのはもったいない(注)ので、
極 めて凝った改造車輌を登場させているなり。「〜ライアン」でも登場のT34/85改造ティーガーはもちろん、ヤークトパンター
(T55改造)やIII号突撃砲(FV432大改造)など。特に後者は転輪の数を減らしたりエンジンの位置を変えたりの徹底的な
大改修!伊達に金はかけてねえって感じで、敵であるドイツ軍を(見た目だけでもできるだけ再現しようと努力してるなり。そう、
戦闘シーンではヘタレなシーンが多いドイツ兵も、終戦直後に移動してるシーンでは(すでに軍は崩壊したのに)きちんと
列になって行進してるし、またドイツの将軍の部下たちに対する最後の演説・・・最後まで軍人としての義務を果たすべく
戦い抜いた戦友たちを誇りに思う・・・それはまさにタイトルである「バンド・オブ・ブラザーズ」(堅いつながりの兄弟)!
敵もまた、悪の野望でも憎しみでもなく、任務のため戦っていた同じ兵隊であったことをきちんと描いているなり。また、苦しい
戦いを乗り越えてドイツに侵攻し余裕のでてきた兵・・・はおろか将校までが、ドイツ人の家に侵入して銀食器など金目の物を
かっぱらって田舎の恋人への土産にするギャングっぷりまでキチンと描写。強制収容所の出てくる回でも、付近の民間人たちは
その存在を知らされておらず、同じ国民の蛮行にショックを受けているところとか、わかりやすいハリウッド映画的な善玉・悪玉の
構図ではない、あくまでも(原作がアメリカ兵の体験記なのでアメリカ主観ではあるものの)「本当にあったこと」を描こうという
努力
は感じられて好印象なり。スピルバーグ、ユダヤのくせによく自重した(笑)。ドイツ兵弱すぎだったなれど(苦笑)。

総統ちゃん命令第130186号!
米 軍など戦勝者サイド主観での「リアル」戦争映画はいろいろあるなれど、負けたドイツ・日本など枢軸国サイド主観のリアル
作品って、極めて少ねえなりな。ハーケンクロイツを映像に使うのにもいちいち気をつかわなくてはならない現代では難しい
かもしれぬなれど、また戦争が正義vs悪だと本気で信じてる二元論大好き馬鹿さんたちがクレームつけてくるやもしれぬ
なれど、国は違っても兵隊のやることに大差はなし!「天使が戦ったわけではないのだ」(byパンツァーマイヤー)。
「人」の戦いは両陣営から語られるべし!枢軸側戦争映画制作すべし!べしったらべし!!べ し!


(注1)・・・ベトナム戦争のころはヘリコプター騎兵師団に。映画「ハンバーガ・ヒル」の部隊がそれであるなり。
米軍には他に第82空挺師団があり、湾岸戦争で最初に派兵されたり、現代では唯一の空挺師団。

(注2)・・・終戦直後のフランスで撮った映画では、スクラップが大量にあったので惜しげもなく壊したりしてるなれど
・・・もったいない。「プライベート・ライアン」で実物のマーダーIIIM型が炎上するなれど、当然CG合成なりな。


今回のタイトルは、 ラストでインタビューに答えるウィンターズ(本物)が元部下からの手紙より引用する一文
「私は孫からの質問を大事な思い出にしている。『おじいちゃんは、戦争でヒーローだったの?』
私は答えた。『いいや。でもね、皆が英雄だったよ』」





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