「日輪の力を拝借してェ〜 Part.2」


(続きなり)

ダイターンの敵・・・直接対決する前線指揮官であるコマンダーと、その部下のソルジャーたちの
面白度が特に後期になるほどアップしていくなり。もともと彼らは人間から改造された者だち。
ほとんどのコマンダーは、人間であることからくる限界を超え、己の欲望やらコンプレックスやらを
満たしたり克服したりするため、志願してなった者たち。それゆえ人としての心を失った者もいるなれど、
むしろ人間くささを残している者の方がずっと多いなりな。例えば弟4話、トッポの友達の父親が
メガボーグ化してダイターンに破れ死ぬなれど、むしろこの手の悲劇は後期は少なくなり(第29話くらい
なりな)、コマンダーとソルジャーたちの掛け合い漫才的シーンが増えて行くなり。第27話などは、
子供の頃の万丈に手品を教えてくれた流れのもと奇術師がコマンダーで、悲劇といえば悲劇なれど
戦いそのものはコミカルに展開してたなり。また、第19話(注1)、メガノイドの中でも最低レベルと
いわれるコマンダー・バンチャーと、たった二人しか与えられなかったソルジャー・ドビン&デガラシー
(珍しく下っ端のくせに名前あり)の、メガノイドの中ではカス扱いである彼らの夢と友情、そして
(ものすげえあっさり)部下を殺されたバンチャーの悲しみと怒り・・・もまた喜劇仕立てなり(笑)。
第32話(注2)のソルジャー指揮官・タップと、職務に忠実な部下ソルジャーの奮戦ぶりも大バカで
最高なり〜!・・・死んでるのにな、結局(笑)。とまあ、コマンダーそれぞれの事情と悲しみ苦しみと
その他なんかドロドロを、面白会話が凌駕しちゃってるっぽいなれど、このほうが総統ちゃん好みなり。

さてこの辺で作画監督について。この作品のキャラデザはメインが塩山紀生・・・最終回後半の
原画、万丈のアップの線などはモロ塩山タッチだったなりな。メガノイド側が小国一和・・・って、
これは「イデオン」他でおなじみ・湖川友謙なり!実は、作監として亥間我子/江塚我子として
も参加しており、(この回の戦闘シーンはバンクばっかしなれど)第34話コマンダー・アントン
作画などはものすご〜く湖川タッチなり。しかしこの人、なんで変名が多い(注3)のなりや?
二人とも昔はタツノコプロでの仕事が多かったため、ダイターンにもその血脈を感じるなり。
ってゆ〜か、総監督をはじめサンライズには、もとタツノコで仕事した人、多いなりな。

あと、原画の金田伊功!この作品の前のザンボットでもそうなれど、誰でも一目でこの人の仕事と
わかる(当時としては飛びぬけて)ムチャクチャ強引なパースとアクション、そして
まったく似てないキャラ
が、インパクト巨大なり〜(笑)!今の目には荒い作画なれど、これは当時のエポックだったなりよ。

(以下ネタバレ)

さて、名作と評判の最終回・・・ついに、メガノイドは火星を地球に直接ぶつけようという馬鹿作戦
(でもシリアス)を実行。万丈たちは量産したマサアロケットで火星に乗り込む!(注4)
先に発進する万丈を見送るレイカとビューティー。「見納めね」「およしなさい、未練よ」
いつもの調子をくずさない彼らが、一瞬だけ見せるシリアスな覚悟・・・でも
ギャリソンはいつもの調子(さすがなり!)
一方、メガノイド側。今までドン・ザウサーの命令を代弁していたかと思いきや、既に意識を失って長い
夫・ドンの理想の実現をめざし、実際の指揮をとっていたコロス。しかし、万丈の容赦ない銃撃に倒れる!
とどめを刺す直前、助けを求める声に覚醒し、巨大化したドンが逆にダイターンを追い詰める!
ピンチの万丈の心に響く、父の声。「・・・勝てる!コロスの必死の脳波がドンを一時的に目覚めさせただけだ」
その助言に対し、怒りをもって立ち上がる万丈!「ボクへの謝罪のつもりか、父さん・・・今のは、ボクの
ボク自身の力だ!ボク自身の力なんだ!」
なんとかコンプレックスまるだしで絶叫。「父さんの力など、借りはしない!」今必殺のサン・アタック!
吹き飛ぶドン、力尽きるコロス・・・それを見つめ、つぶやく万丈。
「ボクは・・・嫌だ!」
メガノイドの基地を爆破し、火星の軌道をもとに戻したダイターンと万丈は戻ってこなかったなり。
もとの生活に帰っていくアシスタントたち。ギャリソンも屋敷を閉鎖し、降り始めた雨の中、バスを待つ。
鼻歌を歌いながら、「ワン、ツー、スリー」、合わせて流れ始める主題歌。
そして、誰もいないはずの屋敷の一室に、明かりが灯っていた・・・。
カッチョイ〜!!

総統ちゃん命令第9707号!
あの最終回から続編を作れと命ずるは流石にヤボだと思うなれど、今の作画レベルでこのノリの
作品をぜひとも作ってほしいなり!ってゆ〜か、作れ!作るべしったらべし!!べし!


「無敵鋼人ダイターン3」


(注1)「地球ぶった切り作戦」=巨大回転ノコギリの連続体を使って地球を二つに割り、その断面を
「人間牧場」用に有効活用しようという・・・全て間違ってる作戦。ノコギリの名前が「ブッターギルン」
って、バンチャーたちとあわせてなんかタツノコプロみてえなネーミングのセンスなりなあ(笑)。

(注2)タップのがきデカ風変態的アクションが素敵なので、必見なり〜(笑)。部下との対話を抜粋

(注3)他に湖川滋(タツノコアニメ担当での名前)/重塚我子/小西某/園田美世/TOIIIOといった
名前を使い分けてるなれど、「花畑まう」名義でEVAの作監を勤めたのには気がつかなんだ!
あと、エトレンジャー(笑)。絵コンテ担当として本名で名前も出てるなれど。

(注4)しかし、この作品での月や火星と地球との距離感はムチャクチャなりな〜(笑)。



「あ、兄貴ィ・・・もう、ダメだ」

(帝国競技場にて選手を激励)

体を鍛えるなり!細胞の自然治癒力に優れたる我らワータイガー、鍛えればそれ以外にも肉体の限界を
超えて、かめはめ波とか波動拳とかなんかそれっぽいものが出せるようになるなりよ!・・・たぶん。
え?空を飛んで、頭から極太ビーム?君、それはマニアックなりな。それについて語れということなりや?
ならば、今週はPCエンジンの横スクロールシューティングゲーム「超兄貴」

大会10連覇の銀河最強ボディビルダーにして帝王・ボ帝ビル!その肉体美を維持するため、枯渇しつつあった
プロティンの独占をめざし彼の軍団が他の惑星に侵攻を開始したなり!天上の神・イダテンベンテン
幽閉されていたマッチョメン・アドンサムソン、天使・ミカエルを従え、ボ帝の軍団を粉砕すべく飛び立つ!
あ、あとオプションとなる隠れキャラの「うみにん」(シンプルな水死体風謎生物)もいたなりな(笑)。
今だ!必殺の極太・メンズビ〜ム!

・・・なんて、内容はあってもなくてもどおでもいいなり!バカゲーなんだから。ええと、後に格ゲーやカードゲーも
出るなれど、ここでは変てこシューティングゲーとしての「超兄貴」について。シューティングゲームでお笑い、
とゆ〜と「パロディウス」などがあるなれど、それらコミカル系の絵柄と違い、同じグラフィッカーの人の手による
メガドライブの不気味シューティングゲーム「ジノーグ」の人体内臓・筋肉系グロ敵キャラクターの雰囲気を
引きずっているなり。まあハッキリ言って、色使いが暗いのであまり見やすくはねえなりな。マッチョという
(他に相撲取りを使った笑いなどもそうなれど)人体の特化した奇形化を「ヘンだよね」と笑うものであり、それ
自体は程度が低いなり。それを突き抜けた面白さに変化させるには、ほとんど超能力の域にまで達する、
「体を鍛えれば空も飛べるし、頭からビームも撃てるんじゃああ!」(なんてセリフはねえなれど)と思わせる
肉体から発せられる大暴走パワー!をゴリゴリと見るものに押し付けることにあるなり。よって、ハンパでは
いけねえなり!結果、とてつもなく油っこく濃ゆ〜いビジュアルになってしまったなりな(笑)。いや、
ビルダーなんだから「油っこい」は失礼なりな。「汗&ワセリンくせえ」に訂正するなり!(やはり失礼)
しかしこれ、イダテンやベンテンに付き従うアドンたちは火力オプションであり、アイテムを取って強化されたり、
被弾したりするごとに「パワ〜アップ!」「兄貴ィ〜!」などといちいち声を出すのが面白さんなれど、
明らかに(処理落ちで)「見えない弾」にやられたりする理不尽さもあり、完成度が高いとは言えぬなり。

これに続く第二弾「愛・超兄貴」は、敵に捕らえられ行方不明のイダテンを救うべく、前回は攻撃オプション役の
アドンとサムソンが主役!弾丸を撃ちまくり、攻撃をかわす従来のシューティングゲームと異なり、
ポージングが武器
・・・ええと、つまり格ゲーみたいな入力でポーズを極めると、強力な弾が出るなり(笑)。そのおかげで
回避できねえ
なれど。でも「汗汗乱舞」という、ボタン一つで出せる無敵技・・・汗を噴出して回転、敵の弾が滑ってしまう、
によって、それだけである程度すすめるなり。それだけで最後までいってしまうのでは?と思うところなれど
このゲーム、時間制限制で、敵を倒したり、後方から現れるベンテンが落としていってくれるアイテムを
取ることで時間を補給、進めることができるという独自システムのため、かわすだけでは進めねえなり。

さて、純粋にゲームとしては問題だらけのこのゲーム・・・しかし、キャラ人気だけでもってるわけではねえなり。
サウンドなり!PCエンジン版での第一作から、強烈なインパクトを与え各種フレーズを流行らせたのは、
葉山宏治によるサンプリング音声多用の、サントラ版CDが本編のゲームのCDよりも売れてしまった
いう、あのイカれまくりBGMこそがこのゲーム独自の「空気」を作る最大のものであったと断言するなり!
残念ながら、プロデューサーとの音楽観の違いからケンカ別れしてしまい、全部やったのは最初だけ。
もっとも、この人の作詞やテーマは、ホモ的なネタとしての「兄貴」ではなく、マジな頼れる古典的な男らしい
「アニキ」方向に進みすぎのきらいがあり、ちと鼻につくなりな。ネタ色皆無にされても、正直困るなり。
現在、葉山宏治の「超兄貴」関連のCDは店頭で入手しづらいなり。でもWinnyで探すと(以下自主規制)。
さらに残念ながら、ゲーム中ではレスポンスの悪さから音楽がイマイチ効果的に使われてねえなり。

非・葉山系(といっても、方向性は受け継いでるなれど)のCDは「アニマゲドン」という、ドン・マッコウを
中心にした集団によるもので、「愛・超兄貴」の全てと「究極銀河無敵最強男」の大半をやってるなり。
これらの曲と、ショートコントの組み合わせの(スネークマンショー型の)アルバム・「超兄貴ショー」
2枚発売されたなれど・・・ええと、総統ちゃん的には「なんかホモっぽ〜い、うわ、やべえなり」ってのが
「超兄貴」だと思うなれど、このCDだと「ただ単にホモ」になってしまい、笑いどころをハズしてるなり!
たぶん、このへんが葉山宏治とのケンカ別れの原因?(近年和解していっしょに新しい仕事を始めたとか)
ちなみに、コントでの声優は先輩/兄貴役が菅原正志(ガンダム0083のバニング大尉)、後輩/イダテンが
岩田光央(アキラの金田や、ビーストウォーズのシルバーボルト)なり。これもwi(以下自主規制)いや、
大滝よしえもんは全部CD買って持ってるそうなれど。(2は持ってねえザマス。1がつまんないので。)

そしてプレステ/セガサターン両方で出た「究極無敵銀河最強男」。ついに実写のボディビルダーを
撮りこんで、色モノ方向に強化した・・・つもりなれど、これまた大きくハズしたなりなあ。

最後に・・・田丸浩による漫画版の「超兄貴」!(少年キャプテン連載作品・単行本全三巻・絶版)
これがなかなかイカす怪作で、なんと第一話でイダテン死亡!たまたま居合わせた、見た目イダテン
そっくりな木こりが、後から来たアドン・サムソンに誤認され、ムリヤリにイダテンの代役に!・・・
という、初っ端からとんでもねえ展開なり。その後の田丸作品の基本スタイルができあがっており、
これはこれで大変狂っていてステキさんなのでオススメなり。なお、単行本に未収録のスペシャル版
もあり、同人誌化されたとはいえ現在入手困難なれど、これもまたW(以下、自主規制)。
(復刊ドットコムでもエントリー中)

総統ちゃん命令第9788号!
キャラクターは強烈なれど、肝心のゲーム性の低さや総合イメージの不統一が悲しいこの作品、
愛をもってリメイク・復活すべし!べしったらべし!!べし!


「超兄貴」


超兄貴公式サイト
もとのゲームを販売していたメサイヤがなくなったゆえ、
「うみにん」ともどもクロスノーツが版権管理中。
葉山宏治公式サイト「HayamaNetwork」
音楽担当の「兄貴」のオフィシャルサイト。通販もあり。




「無駄な勇気と些細な事件」

(外国人義勇兵入隊式での演説)

我らワータイガー帝国とともに、ワーフルフたち犬っころ供と戦うことを決意してくれた、猫科
ライカンスロープの諸君、ようこそ!もはや女子供が主力となってしまった我が軍に、貴重な戦力
として・・・と、何で義勇兵まで女子供ばかりなりや〜!・・・特に、そこのワーチーター兄妹、
君たち、少尉なの?お歳はいくちゅ〜?・・・5さい?・・・ふ〜ん?
なめとんのか!
よく、若い新兵が来た時にベテランが「次は小学生が来るんじゃねえか?」なんて冗談めかして
言うなれど、我が軍、とうとう幼稚園児が来たなりや〜!激しく不安になってきたなり。
君たち、どこの隊に?503大隊の第1中隊?エミーラ中尉の配下?ああ、ならベルタ准尉
いるから安心なりな。あのおねえちゃんのとこならベテランになるまで生き延びられるなりよ。
あそこなら経験の低い兵が愚直に間違った命令を守ったりするようなことにはならねえなりよ。
・・・あの映画みたいな、悲惨なことには。てなわけで、ドイツ戦争映画「橋」について!

(以下、想いっきりネタバレ)

第二次大戦末期、ドイツ第三帝国は東西両戦線から圧迫され、崩壊の危機を迎えていたなり。
中等学校のカールたち男子生徒たちも、各自の日常の中でのイライラを抱えながら、いや
それゆえの「逃避」として戦争への参加を望んでいたなり。しかし、そんな彼らにも召集令状が。
母たちや担任教師の心配を他所に、大喜びで入営する少年たち・・・なれど、基礎訓練で
しごかれるばかりでゲンナリ。そんなある日の夜、彼らの連隊に緊急出動の命令が!
どうせ前線に出ても役たたずであろう彼らを気遣ったハイルマン伍長は、上司に進言し少年たち
だけに近く爆破する予定の小さな石橋の警備、という適当な命令を与えて残留させるなり。
ところが、彼らを置いて駐屯地にコーヒーを手配に戻った伍長は、憲兵に脱走兵と間違われ
射殺されてしまう!生真面目に橋を防衛する意思を固めた彼らの前を、敗走する味方の
トラックの群れが通過して行き・・・そして朝。いきなり現れた敵機の銃撃で早速一人が戦死。
続いてやってきたシャーマン戦車との戦闘に入る少年たち!ここで日本の少年なら、竹ヤリに
地雷で特攻する他ないなれど、さすがドイツ軍だけあって機銃やパンツァーファウストを
撃ちまくって、戦車の砲撃におびえながらもなかなかの善戦!・・・しかし、爆破予定の橋を
守ること自体ムダどころか余計な事。結局、戦車と歩兵を撃退した代償に、二人を残して
全滅した彼らを待っていたのは、爆破班の「馬鹿な奴らだ」のあざけり。自分たちの奮戦と
仲間の犠牲が全くのムダだったこと、全てが否定されたことへの憤りで爆破班の班長を
射殺してしまい、生き残りの一人も逆に撃たれて死亡・・・仲間の死体を少しひきずった
だけで脱力し、泣きながらフラフラと橋から立ち去る、生き残りの少年。そして
「・・・この出来事はささいな事件なので記録には残っていない」

状況が見えないまま、祖国防衛と信じて無用な奮戦ってのは、なんだか当時のドイツ人
全体とオーバーラップするなりな・・・民間人のまきぞいまで出してしまうし。しかし、
ドイツ人の少年ってみんな半ズボンなりなあ・・・ジュル(7歳児のくせにショタコン的反応)
ああ、いけねえいけねえ、評論すべきところが違うなり。ままならぬ現実の日常の中、
フラストレーションのたまった少年たちには、かくもアホみたくノせられ、だまされ
戦場という非・日常に「ここだったら役に立つかもしれない自分」という妄想に包まれて
勇躍やってきて、あげく恐怖と絶望でバッタリ死、とゆ〜、実にありがちな運命が待つなり。
人生における経験値の低さは、自分の置かれた状況を客観的に見ることをできなくし、
ここでは軍人としての「勇敢」という評価を得たい背伸びしたガキどもは引き際を見失い、
無駄無駄無駄無駄無駄ァ!
な死に向かってころげ落ちていく・・・どうでしたか?戦争は悲惨ですね。あとでおうちの方と
戦争について話し合ってみるなり!え?わが国、戦時下なのにそんな反戦映画、いいのかって?
おバカ様!総統ちゃんの采配は、ヒトラーごときと比較にならねえなり!この映画の
教訓は「ダメ独裁者を妄信してについていったら悲惨なり〜」とゆ〜ものなり!
(完全に間違ってるが、反論をゆるさぬほどの強烈な洗脳電波を発する総統ちゃん)
総統ちゃん命令第9837号!
この映画、古い(1959年)モノクロ映画で、ビデオとか置いてあるところも少ないなれど
衛星放送とかでたま〜にやるので、機会あらば視聴すべし!べしったらべし!!べし!


「橋」


「橋」に登場する改造戦車の記事あり。
なんと、T34を改造したM4シャーマン!






SEO [PR] おまとめローン 冷え性対策 坂本龍馬 動画掲示板 レンタルサーバー SEO