「イッツァロングウェイトゥティッペラ〜リ♪」

(新兵器開発計画の承認を求められて)

え?また潜水艦を建造したい?オイオイ、またヘンテコ水中戦車ではないなりや?ちゃんとフネ?
名前はなんつうの?・・・海底戦艦「ムツワン ダー」?オオ〜イ!なんか、戦わずして爆沈しそうな
名前なりよ!もしくは放射能が漏れそうなり!縁起でもないので、却下ったら却下!そんな色モノ
作る前に、「本物」の潜水艦クルーの汗と涙とヒゲボーボーな戦いを描いた映画で勉強すべし!
てなわけで、今回は「U ボート」!

1941年、ドイツ軍の報道部の記者であるヴェルナー中尉は、取材のため潜水艦U-96に乗り込むなり。
前日、キャバレーで白痴的な大暴れの酔っ払いだったクルーたちなれど、艦上ではさすがにプロの仕事を
みせてくれるなり。とてつもなく狭い館内。50人に満たない乗員のベッドは2人で一つ、トイレにいたっては
1つしかない(注1)。食料庫が無いので、天井からパ ンやらソーセージやらバナナやらがブラ下がってる
状態。しかも、湿気のためこれらがすぐカビだらけになってゆく(注2)・・・そして戦闘!輸送艦に対し
必殺の魚雷を放つカタルシスのあと、天敵である駆逐艦からの爆雷攻撃と、艦を押しつぶそうとする
水圧が乗員たちをストレスの極みに追い込んでいくなり。そして、危険なジブラルタル海峡突破任務に
失敗、損傷したU-96は海底から浮上できなくなったなり!酸素切れのタイムリミットの恐怖が迫る中、
乗員たちの生き残りをかけた、ドイツ海軍のプロの技量の全てをかけた戦いが始まったなり・・・。

「傑作」と誰もが呼ぶ、ドイツ製戦争映画。実は、1981年の初公開版、1997年の「完全版」、 1999年(に日本
公開)&DVDの「ディレクターズカット版」があるなり。実はこの作品、映画とTVのミニシリーズ(全6話)を兼ねて
作られたようで、ミニシリーズ型の「完全版」に至っては6時間近くもあるなり!初公開版では大幅に削られ た
「小便攻撃」やキャバレーでの大暴れ(日ごろのストレスの発散)、トムゼンの総統万歳な発言の裏の本音、
水兵とフランス女との恋の苦悩、ヒトラーユーゲントあがりのガチガチな先任の描写、下品話しかしない
精鋭らしからぬ肉体労働おっさん現場風な現実など・・・そして、ディレクターズカット版では接敵するまでの
長い長い待ち時間、海底に追い詰められて息を潜めるところ、など、ストレスがたまってイライラするような
部分が特に強化されてるなり。これは、娯楽作としてはマイナス(少なくとも彼女を誘って見に行く物ではない)
なれど、Uボート乗員たちの息がつまりそうなストレスを体感することができるなり。ゆえに、やっと描かれる
戦闘シーン、カッ チョいいBGMにのっての夜間雷撃(注3)には、今までの反動もあって燃え燃えなり!
む〜!見事なまでに、劇中の乗員と映画の観客の思いが一体化してるなりな!

総 統ちゃん命令第9441号!
そんなワケだから、ビデオやDVDで観るときは、決して早送りせずに彼らに付き合ってやるべし!
べしったらべし!べし!

・・・ん?ちょっと「総統ちゃん命令」が早すぎなりな。ではもうちょっと続きを。
映画の中では、それまで常に悪役・・・主役は「狼」を狩る「猟犬」たる駆逐艦や駆潜艇であることが
多かった・・・Uボートなれど、この映画では、そのとんでもなく狭くて汚い、男臭で呼吸困難な感じの
生活感あふれる部分を初めて描いているなり(注4)。それ にしても、平均年齢19歳といわれる彼ら乗員、
実に死亡率75%
という、とんでもなく過酷な兵科なり!そもそも、水中で撃沈されたら水圧のためもあり、きわめて生還が
難しいなり。スイスの保険屋も、絶対にUボート乗員なんかは誘わないなりな。映画では、海底からの
感動的な・・・またも、ストレス地獄からの浮上、そして海上を疾走して帰還するシーンのカタルシスと、
これまたイカすBGMにのって、乗員と観客の一体化が体感できるなりよ!・・・しかし、
これは、決してハリウッド映画 ではねえのなり
ラスト、「戦争」の容赦ない現実の前に、三たび乗員と観客の思いが・・・。
未だ観たことない者、克目して 観賞すべしったらすべし!


(注1)いちおうトイレ兼シャワー室なれど、真水の節約のためシャワー はほとんど使われねえなり。

(注2)戦後、シュノーケルを使って潜行したまま南米に逃亡したUボー トは、あまりに潜りっぱなし
だったので艦内全体がカビだらけになってしまったという話なり。

(注3)夜間とはいえ、浮上しての雷撃。これ、1941年だからまだい いなれど、艦上レーダーの充実した
大戦後半では自殺行為なり。この映画でのUボートの任務は過酷と思える なれど、大戦後半の
新兵器に追い回される時代に比べれば、全然たいしたことないのが恐ろし いなり〜。

(注4)ちなみに、Uボートは他国の艦より深く静かに潜行できるなれ ど、居住性ではアメリカの艦が
ずっと勝っていたなり。映画「U-517」登場のアメリカ潜水艦は旧型 なので、間違えないように。

ちなみに今回のタイトルは、敵であるイギリスの歌のレコードを館内で流 して合唱するシーンより。


Uボート(Das Boot)

コンテンツが大変充実しているこの映画のファンサイト。




「鳴声と銃声と爆発と怒号と悲鳴と・・・」

(前々々回の続き)

半月前、ゲームを用いて我が親衛隊こども将校団を教育したなれど、あれから何を間違えたのか
「GTO」「POSTAL」「MAFIA」「HITMAN」といった悪い子ゲームにハマってしまったらしく、このまま
では残虐行為手当が付きそうな情け無用集団になりそうなり!ってゆ〜か、子供に「POSTAL2」
とか、売るんじゃねえなり。スコップで首を切り落として、それを蹴飛ばして、なおかつオシッコを
かけて、ついでにガソリンをかけて、最後に火をつける・・・なんてことのできる変態ゲームを!

てなわけで、今回は再教育のため「Close Combat」シ リーズを大紹介!

1970年代後半から80年代中期、アメリカから渡ってきた一連のボード・ウォーゲーム・・・
厚紙のマップとコマによるシミュレーションで、データとサイコロによる判定で進行するもの
・・・代表的なメーカー・アバロンヒルの製品の中でも人気の高かったのが「ス コードリーダー」
(日本版商品名・『戦闘指揮官』)シリーズなり。これは、一つのユニット(コマ)が指揮官一人か
一個分隊、砲や車輌一台を表し、比較的近距離の戦いを描く戦術級戦闘ゲームなり。
野球のように攻撃・防御のターンの繰り返しで進行し、そのシナリオごとの勝利条件を
満たした側の勝ち、というもの。よく考えられているのは、最初のシナリオは小さなマップ上で
歩兵部隊同士の戦いだったものが、進むにつれ戦車が加わり、盤外砲撃(ユニットにはない、
マップ外よりの砲兵射撃)や航空攻撃、渡河、地雷、新たな地形・・・といったより細かな
ルールが加わってリアルになるのと引き換えに複雑になっていくステップアップ方式なり。
もっとも、シリーズ4作目までいき複雑になりすぎたきらいもあり、新たな仕切りなおしとして
「アドバンスド・スコードリーダー」という発展型も登場。別売りのゲームシナリオやユニット・マップ
もあり、輸入品のためかなり高価(といっても、後のファミコンソフト並みだけど)なのにも
かかわらず、一部根強いファンを獲得したなり。ちなみに、日本のツクダからもこの手のゲーム
・・・戦争物のほかにも「ガンダム」などのリアルロボット系ボードウォーゲームもあり、特に
最初の「ジャブロー戦役」などは、スコードリーダーの簡易版みたいだったなりな。

さて、これらボードゲームの弱点は、積み重なったユニットが、ちょっとした衝撃で崩れる、
ゲームのルールがそれぞれ異なるので、対戦相手を見つけるのもひと苦労、といった
ことなり。そこで、パソゲーへと発展していくわけなれど・・・実際、「スコードリーダー」に
システムの似ているものもいくつか出たなれど、「スコードリーダーを超えろ!」のスローガンで
開発・販売されたのが「Close Combat」。スコードリーダー同様、真上からの「神の視点」で
兵や車輌に支持を与えて進行するなれどターン制ではなく、リアルタイムで敵も動いている
忙しいゲームなり。分隊ごと(狙撃兵や偵察兵、機関銃チームなどは人数が少ないなれど)
に指示を与え、敵を倒し、全滅させるか撤退させるかすれば勝利!なゲーム。
(ちなみに、「スコードリ−ダー」自体のPC版は評判が悪いなり)

しかし、ユニットとはいえ、奴らも「人間」、負傷・戦死は当然ながら、銃撃におびえ、
命令に背き勝手に後退したり、捕虜になったり・・・各人の戦意や戦闘維持能力は
いろいろ。ゲーム開始後、のどかな小鳥や(田舎のステージだと)牛の鳴き声・・・
それを引き裂く、機銃の掃射!降りしきる迫撃砲弾!悲鳴をあげる新兵!どやす
軍曹!迫りくる戦車!それに側面から打ち込まれるバズーカの弾!・・・白兵戦の
怒号と悲鳴、残された、地面に横たわる死屍累々。両軍ともにズタズタになった兵力、
後退を始める敵を追撃、最後のとどめを刺さんとする、虎の子の無傷の一個分隊。
撤退命令に背き、死んでいった部下の仇、とばかりに機関銃にとりつき乱射する軍曹!
ああ!なんたる臨場感なりや!なにより、兵一人一人にAIの「個性」があり、必ずしも
プレイヤーからの命令に従うとは限らねえ、というリアリティー。これで、全部素直に
命令どおりに動かれたら、指示が忙しい上、なんだかロボットを操ってるようで、
かえって気分がそがれるなり。小さな味方兵士の戦いを見守ってやるゲームなり。

このゲームは、単発のステージでもプレイのほか、連続したシナリオでのキャンペーン
ゲームも出来、大きな一作戦に参加できるなり。これにより、歴史と違ったラストを迎える
こともできるなりよ!今なら、シリーズの最新版以外は中古でしか入手できねえなれど
総 統ちゃん命令第9463号!
一昨年、デジキューブのコンビニ売り廉価PCゲーとしてシリーズ第二弾「遠すぎた橋」
発売されたなれど、以来CloseCombatの廉価晩が出ねえなり!お買い得価格で、
新たにお茶の間に轟音と叫びの戦場を出現すべし!
べしったらべし!べし!


「クロースコンバット(Close Combat)シリーズ」




「日輪の力を拝借してェ〜 Part.1」

(帝国宣伝部での、運営方針についての会議の席上にて)

ハッタリなり!ハッタリが必要なり!かつて、第三帝国の独裁者・アドルフ・ヒトラーが第二次大戦前に
チェコやオーストリアを併合、他国にわがままブイブイだったころ、むしろ軍備は貧弱だったなり。では
なぜこんなにわがままをとおせたか?・・・強そうに見えるハッタリと、強気な態度でのイメージ戦略な り!
わが帝国は各個の戦力はともかく、個体数の少なさにより総合戦力の不足は明らかなれど、そこをカバー
するのが君らの勤めなり!各前線指揮官も堂々として慌てず、マイペースを崩すべからず!そう!
あのアニメの主人公たちのように!・・・てなわけで今回は「無敵鋼 人ダイターン3」!!

(ストーリー)

火星よりドン・ザウサー率いる人間を強化・ 改造したメガノイドが攻めてきた!女指揮官コロスの指揮の
もと、優秀な人間をメガノイド化すべく地球に侵入し、陰謀をめぐらすなり。これを迎え討つはメガノイドの
開発者・破嵐創造の息子・火星帰りの破嵐万丈! 火星からの脱出の際持ち帰った金塊で億万長者の
彼は、メガノイド・コマンダーが巨大化するメガボーグの試験用に作られた身長120mの巨 大可変ロボ・
ダイターン3で彼らの野望を打ち砕く!ダイタ〜ン・カム・ヒア!

万丈の父・創造はメガノイドの実験のために万丈の母と兄を死なせており、このことから彼は父とメガノイドを
憎悪し、許さぬなり・・・というと、極めてシリアスで重いドラマになっているかというなれば・・・
まったく反対にコミカルなり (笑)

軽妙なキャラクターの会話・・・万丈と女アシスタントのビュー ティーレイカ、おまけのトッポ、そして執事
ギャリソン時田、さらには敵であるメガノ イドたちまで、おもしろおかしくボケてツッコんで、素晴らしく上等な
エンターティメントになっているなり。なにせ、富野監督によるファーストガンダムの前の作品ゆえ、作画は
どうしても古めかしいなれど、この会話やキャラクターの面白さは現代でも通用するものがあるなりな!
(だから、同じ「007的」といわれる『THEビッグオー』は 素直にこ〜ゆ〜路線でいけばもっとウケたのに!)
このコメディースタイルは、1クール目では思ったほどでもねえなれど、後期になればなるほど強化されていく
のがわかるなり。(第13話あたりがコメディー化のターニングポイント)スタッフ、ノリノリだったなりな。

ロボもキャラクターが面白い・・・「キャラが立っている」ダイターン3。このロボット、飛行形態や戦車形 態に
変形、車から飛行形態になるマッハアタッカーを収容するもの。ゲームの「スーパーロボット大戦」シリーズ でも
巨体からくる頑強な装甲と多彩な武器で大活躍。しかし、見得をきるとき、 額の日輪(前作・ザンボット3は
三日月)を指差すのって「旗本退屈男」風だし、武器に鉄扇みたいな「ダイターン・ファン」があるなど、いかにも
時代劇風なハッタリをかますためにデザインされた感じ。万丈も必殺技を決める時は決め台詞とポーズに
こだわっており、たとえば第 28話、内部の回路をズタズタにされたダイターンを4人で協力して操縦することに
なったとき、他の3人が下手なのでムチャクチャな戦闘ながらなんとか必殺技「サンアッタック」にまでこぎつけた
なれど、決めポーズまでムチャクチャなのに文句つけてたなりな(笑)。結局、そのまま発射したなれ ど(笑)。
ああ、第 13話では女アシスタントたちが乗ったダイターンが、サンアタックの発射ポーズをちとミスったらしく、
ダイターンの指を火傷させたりも(笑)

そう、このアニメは「巨大ロボット物」自体のパロディーをやった、最初の作品でもあったなり。後の「ザブングル」
での『パターン破り』が後半形骸化し、むしろパターン化したのに比べると、ずっとスマートに。(そもそも、
パロディーをやる者が作中で『パターン』なんて単語を言うのは、漫才師が客が笑う前に内輪ウケで笑う
ようなもの。『ボケ役』であることを忘れてはパロディーにならぬなり。)エンディングでトッポが
ダイターンのマリオネットで、決めポーズをおかしくカリカチュアした動きをさせたりするのが象徴的なり。
いや、それどころか本編でもダイターンは相当コミカルな動きをするなり。宇宙空間に寝そべったりとか(笑)。

主人公・万丈は自分を指す主語が「ボク」。常に余裕でキザな最強主人公。ってゆ〜か、お前もメガノイド
なんではねえなりや?なタフガイなり。前述の過去を感じさせるハードな顔は、ほとんど一瞬しか見せぬなり。
仲間たちに自分のつ らい過去や悩みをを聞いてもらうような男ではねえなりな。

二人の女アシスタントは、他の作品のキャラと比べこれといって強い個性を持っているわけでもないので
省略〜!第二話より登場の少年・トッポ(戸田突太)。メガノイドに占領された町で万丈と知り合い、なぜか
そのまま万丈邸に居ついてしまったガキ。第 7話で勝手にダイターンに乗り込んでしまうなれど、以後、
ちょくちょく戦闘に参加して活躍するなり。そう、この作品、けっこう万丈以外がダイターンに乗り込むなり。
中でも最高の腕前なのが・・・執事・ギャリソン時田!普段は有能な執事、工作ロボ・メカ丸たちを使って
ダイターンを整備したりロケットを作り上げたり、なにより第 33話(注)において、独自の名乗り決め台詞
メガボーグを一方的に圧倒!(その直前まで昼メロに夢中で出動が遅れたなれど)また、最 終回では
他の三人とともに量産したマサアロケットで、メガノイドの戦闘艇部隊を壊滅させる大活躍!常に
落ち着いて・・・とゆ〜か、飄々とした独自のペースをまったく崩すことがない、スーパーキャラなり。
スーパーヒーローの執事といえば、元祖でもある「バットマン」アルフレッド、近年の「THE ビッグオー」
ノーマンがいるなれど、彼らをも圧倒する有能さ・・・だからビッグオーは・・・ぶつぶつ(しつこい)。

ムムッ!久々に語りつくせなかったなり!てなわけで、次回に続くべしったらべし!

(続く)

(注)33話の絵コンテ、作監は「只野泰彦」・・・って、正体は安彦良和なりな、貴様〜!


無敵鋼人ダイターン3


バ ンダイチャンネル@SHOWTIME インターネットアニメ配信サービスなり。でも有料。
ダイターンのページはこちら





 
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