「26・・・26・・・26・・・」

(帝国ニュータイプ研究所で自ら試験中)

ムム!またなんか電波受信!
・・・「明日の特売品はサバ缶と舞茸、トリもも肉です」「陸戦型GMはルナチタニウム製だ」
「これはペンですか?いいえ、これは机です」「下條アトムは芸名ではなく、本名です」・・・
や、役にたたねえ電波さんばかりなりなあ、今日は。総統ちゃんのシャーマン的能力でも、必要な情報が
必要な時に来るわけではねえなりな。なんか、URLを指定できねえブラウザソフトみてえなりよ。
しかし、この能力もブラクラみてえにウィンドウが開きまくり状態だったら、きっと既知外になるなりなあ。
・・・ああ、なんかアニメで近い能力があったなりよ、リミピッドなんとかゆ〜の。その作品は・・・
「ベターマン」!

(ネタバレあり)

オタク高校生・蒼斧ケータのクラスに転入してきた少女は、幼馴染の彩ヒノキだった。しかし、なぜか彼には
そっけないなり。早退した彼女を迎えに来たトレーラー・・・行く先は閉鎖中の地下遊園地。偶然、そこに
「ボトム・ザ・ワールド」・・・ここは、開園前に従業員同士が謎の殺し合いで全滅、そのまま封印された所。
入り込んでしまったケータは、施設内のアトラク用ロボットたちに襲われる。まるでリアルなオバケ屋敷と化した
「ボトム・ザ・ワールド」。そこで、例のトレーラの中で奇妙な機械につながれた少女・サクラと出会うなり。
リミピッド・チャンネルなる、予知・感応能力を持っているらしい彼女。逃げ損ね更に奥に進んだケータは、ロボットに
より狂笑する男が惨殺されるのを目撃、直前、「覚醒人1号」(注1)なる大型ロボットに遭遇。乗っていたのは
火乃紀!殺された男も、この機体のもう一人のパイロットだったカクタス(注2)。なぜ、カクタスは勝手に
機体を降りて狂ってしまったのか?彼らをモニターしている、トレーラーの持ち主アカマツ社長はうめく。

「まさか・・・アルジャーノン!」
・・・突然、昨日まで普通だった人間が殺人者になり、破壊工作を行う。それも単独でなく、連携して!
この、病気ともなんとも付かない現象は、研究者の名をとってこう名づけられたなり。

やむを得ず、覚醒人1号に同乗して戦うことになるケータ。だが何故か、彼の適性は正規の乗員である
カクタスよりも上だったなり。巨大アトラクロボ・マスコットキャラクター「チカちゃん」(注3)の襲撃!
エネルギー切れで追い詰められる彼らの前に現れる長髪の男!手にした実を喰らった彼の
姿は、巨大な怪物へと姿を変える!状況に応じ、自らの姿を変えて対応する別種の人類。
「ベターマン」!

前回の「ガサラキ」もそうなれど、むつかしい単語の連発でイマイチ人気の盛り上がらない
サンライズ7スタ系作品の一つ・「ベターマン」。アルジャーノンを研究、対策を模索する研究機関・
モーディワープと日本の下請け企業・(有)アカマツ工業は、アルジャーノンの兆候のあるところ、毎回
乗り込んでは怪物に遭遇・ピンチに陥り、毎度ベターマンの助けによってピンチを脱するとゆ〜パターン。
サブタイトルに「○話」でなく、「○夜」と入り、実際、戦いの場所は夜か地下、海底、閉鎖空間であり、
いっつも暗い、ってのがポイント。そして、「ホラー」と銘打ってはいるものの、実は怪奇現象と思われた
事件はアルジャーノンに侵された人間が仕掛けた物であり、怪物たちも人間が生命工学で作り出した
ものたちであったことが、次の回で明らかに・・・つまり、「ホラー」ではなく、「テラー」なりよ、これ。

(半ばネタバレ)「アルジャーノン」は「神経ペプチド系の異常、ニューロンの異常活性化、神経組織の
異常発達など」が症例で、実際には狡猾なサイコキラーになってしまう物なれど、実は誰かが
仕組んだ物ではなく、もともと人間の脳内で眠っていた自滅プログラム。これが、ある実験に関わり、
これに失敗した者たちが、彼らに遭遇した人たちの中に眠る「アルジャーノン」を目覚めさせる
スイッチとなる電波を発していたというのが真相・・・え〜と、この実験とゆ〜のが、人類を完全なる
不老不死の段階へと進化させるためのものであり・・・なんか、ややこしくてワケわからんので略。
前回の「ガサラキ」もそうなれど、連発される専門用語がマイナス方向に足を引っ張ってしまって
いるのが辛いなり。そもそも聞き取りにくいし。難しいことを解り易く、さりげなく伝えるのが頭のいい人
なり。難しい言葉自体を語りたがるのは、単なる背伸びしたガキか、コミニュケーション能力不足なり。

では、この作品において真に「恐怖」なのは何か・・・それは、サクラによる毎回の予告編なり!
彼女のリーディング能力による予言風の予告編は、声を担当する岩男潤子(もとセイントフォー)が、
かわいい声なれどボソボソと、最後におそろしいセリフをボソリとやるのが何より一番
こ、怖いなり〜!
「・・・あなたのはらわた、えぐり出す」  「・・・あなたの体を引きちぎる」
「・・・あなたの体を、這い回る」  「・・・あなたの素肌を削ぎ剥がす」
「・・・あなたの脳みそ、笑いだす」・・・ひいいいいいい!

そ・・・総統ちゃん命令第7200号!(震えながら)
キャラ人気だけでなんとも盛り上がらぬ不幸な作品だったなれど、レンタルビデオがあったり、
お友達が持っているなら借りて観るべし!特に予告!!ウヌらも怖がるべし!(泣きそう)
べしったらべし!!べし!


(注1)戦闘時と探索・分析時で、上下ひっくり返り手足が入れ替わる変な全高6.5mの副座ロボ。
変形時の音声入力は「You have Control !」 「I have Control !」・・・練習機なんかで、機体
コントロールを引き継ぐときの掛け声と同じなり。ちなみに、フランス製の2番機「ティラン」
もっと性能が良く、何故か顔がダグラムそっくり、機能はガラットなのに(笑)。

(注2)ちなみに、パイロットのことを「ヘッドダイバー」というなり。2人そろってはじめて特殊な
能力を発揮できる者同士のペアなり。EVAのプラグスーツも体の線クッキリで恥ずかしいなれど
「ダイブスーツ」はそれどころではなく、全身タイツとゆ〜か全身パンスト?・・・へ、変態なり!
特に男の場合(笑)!なんでこんなカッコなのかは謎。作中ツッコミも皆無。

(注3)叫び声は「チカちゃんかんげき〜!ははははは」・・・マカロニ世代なりな、スタッフ。

(追記)ちなみに、今回のサブタイトル「26・・・」は、アカマツのスタッフだった「へーちん」(声・
バジルール少尉の声の時の桑島法子)が、アルジャーノンに侵されたのちにブツブツ言ってた数字。
「社長〜寒いッスよ〜!マイナス26度ッスよ〜!」2クール=26話のことなりや?最後まで意味不明。

あと、今回は批判ばかりなれど、褒められるのはサンライズ作品の中でも、作画が大変安定しているところ。
特に第一話は、最近のTVシリーズとは思えぬほど、アホみたいに作画枚数使いまくりなり!
後、田中公平による音楽がカチョイイなり〜。

そして、奇妙なエンディングテーマ曲「鎮 −requiem −」 !作詞・作曲・歌、全部監督自身!
なんか、アレンジすれば大槻ケンヂが歌ってそうな曲なり。歌唱力は監督の方が圧倒的なれど(笑)。
思わず、シングルCDを購入。監督、OVAの「ガオガイガー」のCDでも熱唱してたなりな。


「ベターマン」


希少な「ベターマン」研究サイト




「ケリーとゴールドと素敵な奴ら」

(帝国銀行金塊倉庫にて)

ほお、わが国はいい金山があるおかげで、結構お金持ちなりな。でも、現在は対獣人用の弾丸になる
銀のほうが必要かつ高価なれど。ワータイガーもワーウルフもヴァンパイアも、なんでだか銀に対しては
ひどくアレルギー体質で、得意の肉体再生能力が働かずに死んでしまうなり。ここにある金塊が全部銀ならば、
総統ちゃん、見ただけで毛穴から血ィ吹いて、即死するやもしれぬなり・・・ああ、考えただけでもジンマシンが
大発生なり!その点、金はいいなりね〜。金で作った弾丸なら、くらってもむしろ元気になりそうな気がするなりよ、
あふう(うっとり)・・・しかし、ワーウルフどもが攻めてきたら、これらも真っ先に狙われるなりな。戦争のドサクサに
まぎれて、個人的にかっさらっていく兵隊とかいそうなり!ムキ〜!許すマジ!直ちに銀行警備獣戦車対を
編成!不良兵士どもが来たらふみつぶしてやるなり!・・・ン?どこかでこんなお話が・・・!おお、アレなり!
映画「戦略大作戦」!

ノルマンディー上陸作戦後のフランス国内。アメリカ陸軍のケリー(もと中尉らしいが、上からの間違った命令
によるミスで一兵卒に降格中)の所属する偵察小隊は、楽しみにしていたフランスの都市の開放・・・
その後の娯楽や休息のお楽しみがフイになり、くさっていたなり。しかし前日、捕虜にしたドイツ軍将校が
持っていた鉛に見せかけた金塊から、クレアモントの街の銀行に保管されている、輸送途中の物であると
知り、ケリーはこれの強奪を考えていたなり!田舎での押し付けられた休暇にウンザリしていた小隊は、
勝手に戦線を突破、オッドボールのはぐれ戦車隊を仲間に加え、自分たちのための戦争を開始するなり!
だがしかし、銀行を守るのは3台のタイガー重戦車!

「戦略大作戦」・・・なんともまあ、スケールの大きな大作映画みてえなタイトルなれど、この当時の
日本公開戦争映画はみんなこんな感じなりな。現代は「ケリーズ・ヒーローズ」・・・ヒーローってゆ〜か、
「ギャングス」のほうがしっくりくるなりな、この話だと。まあ、内容的にはむしろ
「ケリー愚連隊・金塊大作戦」
って感じなりよ(笑)。

この映画、何がいいってストーリーが面白く、キャラが面白く、軍服などの考証もなかなか、という
ところなり。お国のための戦争でなく、手前らの欲のための戦争(しかも結果的に、街の開放に
成功している)「どーせいつ死ぬかわからねえんだ、一月50ドルでよ」・・・こんな開き直った設定は、
アメリカ軍でないと難しいなりな。間違っても日本軍やドイツ軍が主役にはならねえなり。
変に反戦メッセージだの、恋だの余計なものをいれない完全な娯楽作にして大正解なり。

また、冒頭で雨の夜の街中、ドイツ兵たちのド真ん中で(幌をかけた)ジープに乗っている不敵な
ケリー、ヒッピー風戦車兵オッドボール、ガミガミ軍曹なビッグジョー、
銀行を守っていたのに、公平な分け前で見事に買収されてしまうドイツ戦車長・・・
とにかくみんなキャラが立っていて素晴らしいなり。この小隊の中では地雷で1名、直後の銃撃戦で
2人の戦死者が出るなれど、うち1名が、周りほど熱狂的に参加したわけではねえ伍長なのは皮肉
なり。普通、戦争映画で欲望ぎらぎらなのは悪役で、しかも死ぬなれど、この映画ではポジティヴに
目的意識(それが欲であろうと)がある奴らの方が生き残るなりな。ああ、タイガーの戦車長を
説得するため、ケリー、ビッグジョー、オッドボールが3人並んで向かっていくシーン、ケリー役の
クリント・イーストウッドの有名になったマカロニウェスタンのパロディーで、音楽までいきなり
すっかりそのノリになってるのが大バカさんで素敵なり。

軍服や兵器、戦車も当時としてはかなりの凝りようなり。この映画、旧ユーゴスラビアでのロケで、
タイガーは「プライベートライアン」に先駆けること20年のT34改造、シャーマンやハーフトラックは戦後、
アメリカがユーゴに供給したもの。ちなみに、75mm用砲塔に長砲身というスタイルで、劇中
「パイプをかぶせて90mm砲のフリ」なんて言ってたなれど、実は76.2mm砲に換装された改修型なり。
(朝鮮戦争のころ、進駐軍のシャーマンが日本の工場で同じタイプに改修されたりしてたなり)
砲口のマズルブレーキ装着用ネジのカバーが付いてないなれど、もしかすると元々マズルブレーキが
付いてたのを映画にあわせて外したのかも知れねえなりな。このシャーマンは砲塔側面に大型
拡声器を持ち、のどかな曲を流しながらの鉄道施設攻撃シーンは必見なり!あと、T34改造なれど
異様に凝った、しかしプロポーションは前につんのめり、信地旋回がズリ〜っとして情け無い
伝説的なタイガー戦車にも大注目〜!これを攻略するためのケリーたちの奮闘ぶりにも大々注目!

こんなところで総統ちゃん命令第7575号!
TVで放映される時はズタズタにカット(ただし、編集は上手く声優もいい)されてるこの映画、
昔のビデオ版やLD版より画質が良くかつ格安のDVD版が出てるので、ぜひ観るなり!
そして、ハリウッドはこの手の第二次大戦娯楽アクション映画を復活させるべし!
べしったらべし!!べし!


「戦略大作戦」

比類ないにも程がある「映画の中の戦車」サイト。



「戦略トライアル」のコーナーにも大注目なり!




「スタイナ〜!」

(戦功者に対する勲章授与式の後)

先日の敵戦車部隊による戦線突破を阻止した独立第503獣戦車中隊・・・本部小隊の2輌だけなれど、
功績大に付きエミーラ下級中隊指揮官を上級中隊指揮官(親衛隊中尉)に昇進、虎十字章を授与したなり。
(・・・誰なり、勲章のデザインが「のらくろ」の連隊旗みてえだ、なんていってるのは?)
まあ今回は、各隊に出向中の親衛隊員の士気を高める意味もあっての授与なれど、実のところ戦果を
あげることができたのは、中隊最先任下士官のベルタ特務曹長(准尉待遇)の的確な指示によるなり。
ベテラン先任下士官こそ軍の至宝なり!彼らなくして軍隊は動かぬなり!経験の豊富さと兵に対する
権威をもって、現場でもっとも柔軟に対応できる指揮官・・・新米の下級士官なぞおよびもつかぬなり。
・・・え?ほめすぎ?・・・うん、実はあの准尉、ものすげえおっかねえなり。平気で中隊長や兵(のらごん)
蹴っ飛ばすなり。ってゆ〜か、総統ちゃんも生意気ってゆわれてお尻ひっぱたかれたなり!く、屈辱なり!
降格して強制労働!って言ったら、今度は怒ってビーストモード(獣人化)したのでマジで殺されそうだったなり!
(注1流石の総統ちゃんもビビって泣きそうになったなれど、のらごんズが抑えてくれてるうちにもとに戻って
くれたので助かったなり〜。でも、お詫びと言って抱っこしてくれたので許す。あのおパイは安らぐなり〜。
ママの匂いがするし・・・バブ〜(しばし幼児退行)。てなわけでベテラン下士官を敵にまわしてはいかんなり。
敵にまわしてたり、利用しようとしたり、権威をかさに支配しようとすると、ロクなことにならねえなり。
そう、あの二人の関係のように・・・シュトランスキー大尉(注2)と、そして・・・
スタイナ〜!!
(突然の機銃掃射で、蜂の巣にされる総統ちゃん。でも鉛弾なのでワータイガーは死なない。)
いててて、大滝よしえもんが十年前にやってたギャグを再現してみたなれど、キツいなり〜。
てなわけで、今回は"Closs of Iron"邦題はなぜか「戦争のはらわた」(注3)

1943年後半のロシア・クリミア半島。完全に守勢に回ったドイツ軍は、押し寄せるソ連軍を撃退しつつも
消耗を続けていた・・・。ブラント大佐率いる歩兵連隊に、こことは対照的にのどかとも言えるフランスから
志願して配置転換になった、シュトランスキー大尉がやってくる。伝統的プロイセン貴族である彼は、
古きよき権威と伝統と名誉のため、戦功を求めていたなり。しかし、大佐や副官・キーゼル大尉
連隊随一の伝説的兵士・シュタイナー伍長(注4)との衝突を懸念するなり。圧倒的な戦歴を
誇りながら、戦争も軍隊も将校も全てを憎み、しかし決して戦うことを止めることができない男。
シュタイナーを自分の支配下におき、自分が鉄十字章を得るために協力させようとするシュトランスキー。
曹長に進級(注5)させてご機嫌を伺ったり、逆に恫喝したりするなれど、全くの無駄。あげく、戦死した
シュタイナーの上官・マイヤー少尉(注6)の武勲を奪って、自分が鉄十時章を得ようとするなり。
その後、協力を拒否したシュタイナーを小隊ごと最前線に置き去りにし、抹殺を図るも、彼らは
敵中を突破して帰還してくるなり。しかし、シュトランスキーに弱みを握られているトリービッッヒ少尉
(従卒とホモ関係)の指揮する重機関銃が、シュタイナーの小隊に向けて発砲される!果たして・・・

シュトランスキーやトリービッヒ中尉、、最前線の中で彼らだけパリっとした格好なり。どっちも占領下の
フランスでぬくぬくしてたので、ヨレヨレの格好のキーゼル大尉やマイヤー少尉と対照的なりな。
一般的に、ミリオタでない人がイメージするドイツ兵って、むしろシュトランスキー型なれど、ドイツ軍の
強さを支えたのはプロイセン型将校や、ましてや黒服の親衛隊ではなく、泥にまみれてスコップで
白兵戦を演じているような「前線豚」のベテランの皆さんなりよ。ドイツ軍はやたら勲章の類が多く、
特にシュタイナーは大ベテランだけに、白兵戦章(二種類)、歩兵突撃章クリミアシールド二級
鉄十字章(のリボン)、途中から一級鉄十字章と、生きた戦争博物館状態なり。下士官の印である
襟の白い線を(真っ先に狙撃兵に撃たれるので)襟を立てて隠してるなど、実に服装考証が細かいなり。
服装一つでキャラクターがわかってしまうのが上手いなりな。「戦略大作戦」同様ユーゴで撮影されてる
ゆえ、旧ドイツ軍の武器が多く残っており、その辺の雰囲気がバッチリなりな。ミリオタ大喜び。

作品のテーマについては、公開以来さんざん評されてきたので簡潔に。基本的に、ヒューマニズムは
全て踏みにじられるのが非・ハリウッド的。流石はサム・ペキンパー監督、描くのはあくまで「戦争」。
TVでやったときはカットされてるなれど、シュタイナーはシュトランスキーが戦死者の功績を奪った
行為に対し、ブラントたちが告発するための証言すら拒否するなり。命を救ってやったり、逆に一目
おいてもらって、好きに振舞わせてさせてくれたブラントたちに対してさえ、面と向かって
「将校は嫌いだ」と言い放つシュタイナー。シュトランスキーという悪党を告発するなど些細なこと。
長い長い軍隊生活、戦争そのものを誰よりも憎みながら、前線にいる仲間から離れることが、
戦場そのものから離れることができなくなっている中毒患者。まだそうなってない捕虜の少年兵を逃がして
やるも、彼は皮肉にも攻勢のため接近していたソ連兵に誤射され、殺されてしまう・・・(この後の
負傷が原因で、その少年兵の幻が度々視界に現れるなれど、これもTV放映時にはカットが多く、わけ
わからんなりな。必ずノーカット版観るべし。)ラスト、シュトランスキーを殺さず、最前線にひっぱり出し
その慌てふためきように爆笑するシュタイナー。ここでも少年兵の幻覚が。狂笑のままエンディング
テロップ、そしてまた笑い・・・最後に"Shit"。救いも何もなし。目的は、まさに戦争を描くことなれば。

あと、後のジョン・ウー監督作品にパクられる短いカットの交互の組み合わせとスローモーション、
爆発・硝煙・破片・血糊の飛び散りが、やりすぎなくらいに、これでもか、これでもかと馬力全開!
サム・ペキンパーここにあり!なカット割りに大注目なりよ。


総統ちゃん命令第7731号!
ミリオタを自称する者で、この映画を観てねえ子はいねが〜?(何故かナマハゲぽっく)
命が惜しくば・・・いや、命に換えても視聴すべし!
また、ドイツ兵はドイツ語で雰囲気出して欲しいゆえ、ヨーロッパで公開された
ドイツ語吹き替え版を日本でも販売すべし!
べしったらべし!!べし!


(注1)成体のワーターガー(頬の黒い縞が二本)は、人型から獣型に変身できるなり。一種の先祖がえりで
白兵戦能力が高まるなれど、理性がふっとぶので武器や道具は使えねえなり。

(注2)以前の映画やビデオでは「ストランスキー」なれど、ここでは発音の統一性を優先するなり。

(注3)当時、「悪魔のはらわた」など、オカルト映画ブームがあったせいなり。

(注4)以前は「スタイナー」なり。でも、劇中では英語で喋ってるので、こっちの発音でもいいような。

(注5)以前は「軍曹」(英語でサージャント)と訳されてたなれど、ドイツ軍では伍長と軍曹は同格で、
伍長から曹長(英語でマスターサージャント、映画の第一稿ではシニアサージャント。日本より
軍曹と曹長の種類が多い。)に進級するらしくこれで正しいみたいなり。

(注6)英語だと口頭では略して「ルティナン」=中尉なれど、実際は「セカンドルティナン」=少尉なり。


「戦争のはらわた」

ニュープリント版の公式サイト
 


-CROSSOFfIRON-戦争映画専門サイト








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