総 統ちゃん、かんげき〜! Part1

(こども親衛隊・ヒスターユーゲントを閲兵時の演説)

「キャ〜ッ!」
「おーおーおー おーおー おーおっほ おーおっほおっほ」
(ゴリラのように胸を叩きつつ歩 く)

・・・というのは、「マカロニ ほうれん荘」のメインキャラ、きんどーさんこと金藤日曜 さん(40歳・男)の「ゴリラ
ダンス」なり。皆もやってみるなり!!

(何かツボにはまったらしく、こどもワータイガーたち、嬉々と して実行)

この漫画、ファーストガンダム放映の年までやってた、かつての人気作品なり。なんかもう、描かれた時期から
すると、ファミコンの時代にプレステとゆーか、一年戦争にF91というか、とにかくケタちがいに革命的だったそう
なり!・・・え?総統ちゃん7歳なのに、なんでいつも古いこと知ってるかって?
うむ、それはこの頭のそばでいつもビリビリきてる「電波さん」のせいなり。総統ちゃん、イタコというかシャーマン
体質なもんで、変な情報がよく受信できるなり。演説で推奨の各作品については、大滝よしえもんの生霊からの
電波が情報源なり。

それまでの少年誌ギャグ漫画とゆーのは、赤塚不二夫先生がスタンダードであり、他の多くはその亜流といった
感じだったなり。「コメディー」ならともかく、「ギャグ」となると、ごく一部の例外を除いて赤塚系といっても過言では
なかったなり。

これを打ち破った最初の作品は山上たつひこ先生の「がきデカ」だったなり。
その直前にやっていた「喜劇新思想大系」という青年誌向けの既知外ギャグ漫画があったなれど、少年誌向け
にはこの手の「ストーリー漫画の頭身のキャラのギャグ」とゆーのは、ほとんどなかったなり。「マカロニ」の同期
の人気作品「すすめ!パイレー ツ」の江口寿志先生は、「ストーリー物のキャラでギャグをやってもいいのか!」
と、カルチャーショックを受けたという話なり。なんか、そんな時代もあったそうなり。
総統ちゃん世代には想像もつかない話なりねえ。

さて、「がきデカ」に続いて掲載誌の「少年チャンピオン」を発行部数トップに押し上げた鴨川つばめ先生の
「マカロニほうれん荘」なり。
タイトルの「マカロニ」は何の意味もなさそうなれど、「ほうれん荘」は主人公たちの安下宿の名前なり。

主人公(ってゆーか、ツッコミ役)沖田そうじは、入学した高 校の同じクラスの
万年落第コンビ・膝方歳三(ひ ざかた としぞう/トシちゃん)25歳と金藤日曜(きんどうにちよう/きんどーさん)
40歳・オカマ風に同じ下宿・・・とゆーか、自分の部屋に居座られ、2人の超人的変態パワーに翻弄され
おかしくもエキサイティングな学園生活をおこるハメになるなり。そのムチャクチャさはマサルさんに出会った
フーミンの比ではなかったなり。

何をもって革命的だったかとゆーと、まずその「変身」なり。
今のギャグ漫画なら珍しくもないなれど、この時代(70年代後半)で、「いきなりキャラクターの服や姿が変わって
暴れたりツッコんだりする」とゆーシーンにここまで気合が入った作画は皆無だったなり!
いや、例えば手塚作品でいきなりキャラの顔がヒョウタンツギになる、といった程度のメタモルフォーゼはよく
あったなり。されど、想像の中で真珠湾攻撃に向かう(ホントは人の家のスキヤキ鍋を強奪に行く)彼らが、同
時代のいかなるシリアス戦争漫画よりリアルなシチュエーションで想像の中の零戦(実際はリリエンタール型
グライダー)で空母(庭先)から発進、なんて物は全く想像もつかない時代だったなり!

また、ズッコケやツッコミにおける変身もおそるべきバリエーションだったなり。
決定的に違うのは「おしゃれ」だったことなり!そう、そ もそもそれ以前のギャグ漫画のキャラクターときたら、
全くの着たきり雀(死語)で、ファッションのファの字もなかったなり。これは、「がきデカ」「マカロニ」終了後の
人気ギャグであった「らんぽう」 も同様で、80年代のジャンプの「ついでにとんちんかん」に 至っては目が潰れ
そうだったなり。ってゆーか、「パイレーツ」の後半と「Dr.スランプ」を除い て、ジャンプのギャグ漫画でファション
センスのあるギャグ作品って皆無だったなりな。

変身するものには「なつかしのヒーロー」「人気ロックアーティスト」「軍人・兵隊」「宇宙人・怪獣」「スポーツ選手」
などなど。えらいことに、手を抜かずけっこうきちんと調べて描かれているなり。
さらにおそるべきは「まったく脈絡の無いデタラメなコスチューム」なり!「ハゲヅラの猿人」「果物型の帽子に
まわし一丁」「ス テゴザウルス型力士」「ちょんまげ頭で下半身はダチョウ」「ハゲヅラ・やせた裸体でふんどし・
背中には薪を しょっている」
・・・き、既知外なり。

最も油ののった中期に多い変身なれど、天才と紙一重の危険キケンな領域なり。てゆーか、やっぱ既知外。
ところで、この変身、実はイメージだけでは無いなり。ある回で、ひざかたさんときんどーさんが、自分たちの
「衣装」を虫干しするシーンがあるなり。どえらい数なり!実は、彼らはあらかじめ多数のコスチュームを出先に
隠しておいて、瞬間的に着替えて変身していたなり!
しかも、先のおふざけとそれに対する他者のリアクションを予測、あらかじめ脚本を作りリハーサルまで行って
いたことが判明するなり!おそるべ き、おそるべきプロ根性なり!!!

ムム!もう時間なりや!?
しかしまだまだ語り尽くせる物ではないなり!

(こども親衛隊もブーイング)

ならば、来週もひき続き「マカロニ」と鴨川先生のお話なり!

(歓声、あちこちでゴリラダンス)

では次回も聞くべし!べしったらべ し!!べし!

「マカロニほうれん荘」

このGIFアニメは「ズキズキどんぶり」
から無断借 用につき一死大罪を謝し割腹
マカロニほうれん荘 探訪
作品中の建物の間取りや、劇中使われていた曲を解説したページ。






総 統ちゃん、かんげき〜! Part2

(予定より遅れての、ヒスターユーゲントとの懇親会にて)


「クリスマスにはアントワープに一番乗りですよ。」

・・・というのは、ドイツ軍のコスプレをしたトシちゃんがきんどーさんに言ったセリフなり。
これ、小林源文先生のデビュー作の一つ(2つ同時発表)「クリストローゼ」というアルデンヌでのパイパー戦闘団
を描いた作品の中のセリフ「クリスマスにはアントワープに一番乗りだ!」のパロディーなり。この作品、
「壮烈!ドイツ機甲軍団」収録なれど、中西立太先生のイラストをもとにしたパロディーもあるなり。
(チロリア〜ンと飛び跳ねるきんどーさんに対するツッコミのカット)
ちなみに「あら、痛かったかしら。オホホホ・・・」とゆーのは、「女犯坊」の原作者・滝沢解と「がっぷ力丸」の作画
の人(名前忘れた)コンビによる「スーパー巨人」(同時期に チャンピオンで連載&打ち切り)からのパロディー
なれど、誰も知らんなりね。

いやしかし、70年代の少年漫画ジャンルで、一番考証が正確な武器や軍服が描かれていたのは、まちがい
なくこの「マカロニほうれん荘」だったなり!それ以前、戦争マンガで比較的兵器をちゃんと描いていたとされる
作家は松本零士先生や望月三起也先生だったなれど、鴨川つばめ先生に比べりゃ「戦争のはらわた」と
「コンバット」くらいの差があったなり!恐るべし、いかなるシリアス戦争漫画より、既知外ギャグ漫画の方が
考証が正しかったなり!(同時期で匹敵したのは小林源文先生のみ)
なにしろ、「マカロニ」連載前に月間で連載していた「プルプルぷろぺら」が、ラ ブコメなのに「三式戦闘機・飛燕
を復元して飛ばす」話だったなりよ。ちなみに、ダイムラーベンツエンジンがなぜか質屋の店頭にかざってあり、
主人公が欲しがっていたなり。なぜあったのかは忘れたなり。(未単行本化)
この漫画終了直後に「ドラネコ ロック」が始まるなれど、「プルプル」で脇役だった「副番長」こと泉屋しげる
主役になったなり。

「マカロニ」の単行本は、少年チャンピオンコミックスの全9巻と、傑作選とでもいうべきハードカバー&文庫
サイズの全3巻があるなり。しかし、どれも話の順番が滅茶苦茶な上、全作品収録ではないなり。ついでにいうと
「聖なるメッセージ」の回は、雑誌掲載時にあった1ページが抜けているなり。
これ以外に単行本化前に雑誌形式の総集編(ゴルゴとかでよくあるアレ)も4冊あったなり。番外編で警察物と
戦争物3つのカラー原稿の話は、この総集編に掲載されたなり。しかしこの戦争物、さっき話したとおりギャグの
くせにどれもこれも軍服・兵器考証がすげえなり。題材も
「南太平洋の孤立した島の海軍航空隊」
「中国大陸での機密文書輸送」
「オットー・スコルツェニーのグランサッソ強襲作戦」
というシブさだったなり!

このあと、鴨川先生がこわれてきて、連載は終わってしまうなれど、「ミス愛子」という漫画をは さんで「マカロニ
」 が始まり・・・これも不調で終わるなり。(全1巻・未収録回あり)しかし「ヘタウマ」や「ロリコン」をブーム以前に
とりあげているところなど、さすがは鴨川先生だったなり。
これで「マカロニ」は終わりか?というとそうではないなり!この後、
東京ひよこプロダクション」 名義で今は無き少年キングで「プ ロスパイ」を描き、元の名で「DタウンCロック
(ドラネコロックの続編・東京三世社が単行本化)そして「AAO(エイエイオー)」 という漫画を連載してたなり。
このマンガ、もともときんどーさんの亜流みたいなキャラが出ていたなれど、ある回の冒頭、一読者(女性)から
の手紙に発奮した鴨川先生が描かれ、いきなり事実上の「マカロニ3」になってしまうな り!!・・・結局不発
だったのは悲しかったなれど。(もちろん未単行本化)80年代中〜後期に少年画報社や竹書房で描いていた
ころの鴨川作品は、ネームがやたらくどく、キャラのアップが多いなり。ダメなり!鴨 川キャラは、全身で動き
まくってナンボなり!

しかし、当時リアルタイムで読んでいた人間で「今見ると思ったほど面白くない」なんてぬかすのがおるなれど、
それは当時は他のギャグとのギャップからくる刺激の強さがあったことを忘れているからなり。逆に、今の小学
生が読むと、かなりハマるという報告が何件かよせられているなり・・・・・・時代が「マカロニ」に追いついたなり!
今なり!今こそアニメ化なり!!

総統ちゃん命令第2005号!
ナベシンと浦沢義雄は「はれぶた」以来のタッグで「マカロニ」を強烈にアニメ化すべし!
べしったらべし!!べ し!

(興奮したこどもワータイガーたち、そのまま街にくりだしてデ モ&暴動)
(扇動者として総統ちゃん、補導・・・独裁者なのに

「マカロニほうれん荘」

永らく更新されてないなれど、希少な「非公式ファンサイト





エ ルチ・カーゴと「強いぞガメラ」

(補導された総統ちゃん、収容先で不良の皆さんに演説)

悪い子のみんなオス!声が小さい!もういっちょオ〜ス!
(ドリフ風)

さて、今日はアニメの小説版について語るなり。昔だとソノラマ文庫、今なら角川スニーカー文庫など、さらに
以降のラノベのレーベルで出ている類のアレなりね。
富野作品の代表作「ガンダム」では、TVと違う話でアムロとセイラさんがえっちなことして当時の中学生セルフ
バーニング、ラスト、アムロが新兵のリックドムにやられて死んだり、その後オビワン・ケノビみたいに死後仲間
に助言したり、とゆー、一味違うパラレル世界へようこそ、なりなり。

後のいくつかの作品は富野監督自らが、あの独特な日本語でノベライズしてるなれど、そもそも監督が後から
参加して、しかも前半は「劇場版・イデオン」で忙しくてほとんど関わっていない、「戦闘メカ・ザブングル」は 鈴木
良武氏が手がけているなり。(注・鈴木良武=五武冬史

惑星ゾラと 呼ばれた地球。そのとおり、一度自然が破壊され、かつての人類が住めなくなった地球そのもの
なり。一面、西部の荒野みたいなこの世界で生きる「シビリアン」・・・この環 境に適応させられた、新人類・・・
ネタバレ、たちは、鉱物「ブルーストーン」を旧人類の末裔「イノセント」に上納して生 活しているなり。交易商、
ロックマン(鉱夫)、ブレーカー(用心棒)たちは、世界の成り立ちとか深く考えず、弱肉強食の「3日限りの掟」
(犯罪を犯しても、3日逃げ切れば時効)が常識の世界でこだわりなく生きてるなり。ちなみにブルーストーン、
実は何の価値もない青い石っころで、実質信用貨幣であり、シビリアンの生きる目的として設定された物だった
なり(小説版設定)。

そんな世界で、流れ者のブレーカーに両親を殺され、行き場のない少年、はらぺこ主人公・ジロン・アモス
大交易商・キャリング・カーゴ子 飼いのブレーカーとしての就職に失敗した彼は、その娘エルチがオーナーを
やってる劇団の使い走りとなるなり。
このエルチ、かつての「文化遺産」を発掘・解読して文化の復活を目指してるなり。で、現在製作中の演劇の
元になった作品が・・・
「ガメラ」
しかも昭和30〜40年代のやつ。大昔の特撮ムックなどの断片からこれを古代の人間の神話と解釈した彼女
は、独自のミュージカルとして演出するなり。

しかし、ジロンの本当の目的は、ラ グ率いる少年少女ギャング・サンドラットと共謀しての、キャリング保有の
ガソリン動力人型機械「ザブングル」の強奪だったなり。このロボット、TVと違って変形合体はしないなり。
頭部と腰部に機関銃が装備されてたりして、むしろギャリアに近いなり。もっとも、湖川友謙氏の挿絵ではTVと
変わらんなれど・・・しかしこのイラスト、とんでもなく雑&やる気ないなり。ちゃんと仕事すべし仕事。

ジロンとサンドラットは当然、キャリングのブレーカーの追撃を受けるなれど、この状況を悪用して縄張りを広げ
ようというライバル大交易商ビッ クマン(TVだとしなびたジジイなれど、ここではその側近のマッチョハゲに近い
ルックス)の陰謀なども絡み、結局キャリングは心臓発作により死亡、ブレーカー頭のキッド・ホーラの物資・
人材持ち逃げなどで、交易船アイアンギアーは劇団とサンドラットとジロンによって運営される貧乏船になって
しまうなり。ちなみにザブングル、逃走時は弾薬が搭載されておらず、その後も物資持ち逃げのせいでついに
ラストまで一発も撃たない!というありさまなり!!

この後、劇団によるセコくも涙ぐましい貧乏脱出大作戦が展開されるなれど、ジロンのやることなすこと、一枚
上手のビックマンやイノセントの超保守派(彼らの本来の基本理念からすると正しくは抵抗勢力)カシム・キングらの策謀に まんまとハマって、結局は利用されるハメに陥るなり。加えてアニメ同様のジロンの敵討ちに絡む
イノセント交易ドーム大破壊、お尋ね者として追われ、またもカシムの陰謀にハメられ、しかし最期は・・・

ネタバレになりすぎるゆえ、ここでは省略するものなれど、このへんのドタバタぶりは、総統ちゃん的にはTVより
は面白かったなり。ってゆーか、むしろTV版は今見ると(特に後半)ギャグに寒いものがあるなり。

TV初期の「マジにやってるつもりなのが結果マジボケでおかしい」 (例・操縦に不慣れで、不細工なジャンプ&
着地で去っていくザブングル)TV後期の「ウケたので、初めから笑わせようとボケて みて大失敗」(例・爆風に
倒されて地べたに這い蹲り、手足をひくひくさせるギャリア)とゆー、当時の演出の勘違いっぷりはリアルタイム
でイタかったとの大滝よしえもんからの電波、現在ビリビリ受信中なり。
ピエロは自分が笑って はいかんものなり!マジボケを演じてなんぼなり!

小説はジロンの一人称なので、こ奴の一方的主観で描かれていて、そのマジボケぶりは妙におかしくて必読
なり。もう、全然TVと違ってザブングルが活躍しない(できない)のでノリが違うなれど、これはこれで一つの作品
として成功してると思うものなり。

てなわけで総統ちゃん命令第2006号!
どこぞで小説ザブングルを復刻すべし!べしったらべし!!べし!
・・・え?DVDのオマケとして復刻?・・・あっそう。普通に出すべし。
さて、それではTV版最終回のサブタイトルより引用して一言・・・
みんな、走れ〜!!

(大脱走・・・独裁者なのに)

「戦闘メカ ザブングル」






          

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